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農地に建てる場合

2025年01月13日

インフレによって、建築費だけでなく外構工事費や土地造成費も値上がりしています。
土地から買って家を建てるとなれば、数年前よりも500万円、場合によれば1000万円ほど家づくりの予算が上がってしまいました。

 

費用を大幅に浮かせるために実家に土地があれば積極的に活用したいところですね。
もちろん、この場合でも、お金をかけずにそのまま建てることが出来る土地もあれば、そうではない土地もあります。
古い家が建っていれば解体工事が必要になりますし、田んぼや畑に建てるのであれば造成工事が必要になります。

 

というわけで今回は、手続き的にも費用的にも少しややこしい田んぼや畑などの「農地」に家を建てる場合について
お伝えしていきたいと思います。

 

 

実家が所有している農地に家を建てる場合、「市街化区域」なのか「市街化調整区域」なのかによって手続き等でかかる時間が変わってきます。

 

「市街化区域」は基本的に宅地を推奨している地域なので、簡単に宅地にすることが出来るのに対し(事後報告の許可で大丈夫です)、
「市街化調整区域」は基本的に農地を推奨している地域なので、市街化区域のように簡単には宅地にすることが出来ないからです(事前に届出をして許可をもらわないといけません)。

 

ですので、まずはこのあたりを確認しておきましょう。
仮に「市街化調整区域」か、「市街化区域」でも「市街化調整区域」のどちらでもない地域だとしたら、次に確認していただきたいことが「農業振興地域」に該当しているかどうかです。

 

仮に、農業振興地域に該当しているとしたら、農地を宅地に変える「農地転用」という申請をする必要があるのですが、その前に農業振興地域から外してもらう「除外申請」をしないといけません。
注意点として、そのタイミングが年に2回しかありません。

 

ですので、農地に家を建てる予定があるようでしたら、ここまでを親御さんに確認してみてください。

 

市街化区域の場合だと、農業振興地域であることもないので、農地転用は1ヶ月もあれば出来ます。
市街化調整区域やそれ以外の地域の場合は、農地転用に2ヶ月ほどかかり、さらに農業振興地域にもかかっている場合は、先ほど触れたように申請のタイミングが年に2回しかないため、早くても8ヶ月、タイミング次第では1年以上も農地転用が終わるまで時間がかかってしまうかもしれません。

 

まとめると、地域によって家を建て始めるまでの時間がかなり違ってくるというわけです。

 

 

✔️農地を宅地にする費用

 

続いて費用についてですが、農地を宅地にする場合、以下の費用がかかります。

・農地転用費用
・開発許可費用(必要な場合)
・測量分筆費用(農地の一部を宅地にする場合)
・境界擁壁工事(田んぼや隣地との境の壁)
・水道引き込み工事
・水道加入金(市役所に払うお金)
・排水負担金(農業用水路に排水をするため)
・土工事(土のすきとりと追い足し)

 

もちろん、これらは土地の状況によって違ってくるので一概には言えませんが、目安としては「宅地にする坪数×5万円」
くらいは予算に組み込んでおくといいと思います。

 

宅地にする広さを60坪にするのなら、最低でも300万円ぐらい。
宅地にする広さを70坪にするのなら、最低でも350万円ぐらい。
という感じですね。
(ここから大幅に予算変わるとしたら、水道が前面道路に通ってない場合です。その場合、+100万円は必要かもしれません)

 

思っていたよりも安かったでしょうか?それとも、高かったでしょうか?

 

いずれにせよ、こちらの方が土地を買うよりも予算が抑えられそうなのだとしたら、選択肢として入れておくのもいいと思います。

 

とはいえ、安いからといって土地面積を広げ過ぎると、外構工事にコストがかかりますし固定資産税も高くなってしまうので、このあたりも考慮して考えておくことも重要ですね。

 

ざっとした説明でしたが、ぜひ参考にしてみてください。

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