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図解を読み解く

2024年12月15日

多くの方が方位と動線だけに着目し、家の間取りを決めてしまいがちです。
しかし、住みやすさと美しさを実現するためには、他にも着目すべき点があります。

 

例えば、南向きの土地は日当たりがいいため、全ての部屋を南に配置し、かつ南面に大きな窓を多めに設けたくなると思いますが、それは結果的に周りから丸見えになってしまうことから、カーテンが開けられない薄暗い家をつくる可能性を高めます。

 

そんな環境の中では高いお金を出してつくったウッドデッキもほぼ使えない、なんてことにもなりかねません。

 

また、南向きの土地では、玄関も南向きにつくるのが一般的です。
ただ、リビングのエアコンの抜き位置も考えておかないと、玄関のすぐ隣にエアコンの室外機が置かれている状況になることも考えられます。

 

北向きの土地に至っては、南向きとはまた違った問題が発生しやすいです。

 

まず、家の顔となる正面が汚くなりやすいという問題。
トイレ・脱衣・風呂といった水回りは北に配置されるのが一般的なため、換気扇や不均一な高さ・サイズの窓が正面に並びやすくなるからです。

 

さらに加えますと、水回りの近くには給湯器も置かれやすくなります。
外観を無視して間取りを考えると、家の正面に勝手口が出来てしまうことも少なくないからです。

 

その上、家に囲まれているせいで光が入ってきにくい土地だとしたら、それも薄暗くジメジメした家になってしまいます。

 

間取り図を見る時は、方位と動線だけを見るのではなく、以下の点も同時に見ていただきたいと考えています。

 

✔️周りからどう見えるのか?

 

基本、ほとんどの土地がそれなりに家が密集して建っていると思います。
それなら、ご近所さんを含め周りからどう見えるのかまで考えて間取りや窓を設置するべきではないでしょうか。

 

大きな窓をつくっても、カーテンが開けられないのなら、充分な光も入ってきませんし、風も通せないです。

 

ウッドデッキにしても、気心が知れたご近所さんならまだしも、見ず知らずの人に見られるような所では活用しにくいですよね。

 

✔️立面図に出てこない部材の位置

 

図面を見るにあたってもう1つ読み取っていただきたいことが、立面図には出てこない部材の位置です。

 

・エアコンの配管と室外機
・給湯器(エコキュートなら本体と室外機)
・樋(軒から地面までのたて樋)
・給排気口(キッチン・水回り・収納・居室)
・電気メーターボックス
・太陽光発電の宅内引き込み線
・太陽光発電のパワコン(外部に設置するなら)
・蓄電池(設置するなら)
など。

 

これらを考慮しなければ間取りは自由に変えやすいのですが、考慮しないまま間取りを考えてしまうと、冒頭でお伝えしたように玄関の横にエアコンの室外機を置かざるを得ない状態になったり、家の正面にエアコンの配管が出てきたり、目立つ場所に給湯器を置かざるを得ない状況になったり、家の景観が乱れることになります。

 

というわけで、こういった間取り図の見方も覚えておいていただければと思います。
図面を読み解く力を養えば、より住みやすく、カッコイイ家が出来上がるはずです!

 

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