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「収納」は面積のカギ
2024年10月28日
「収納は多いほうがいい」と誰もがお考えになりますが、かといって床面積を増やせばコストアップに直結するため、
安易に床面積を増やす手段を選択するべきではありません。
床面積を増やすにしても、利便性の良い「回遊動線」をつくってしまうと、収納力を半減させる可能性もあるため、このあたりを理解しておくことも大事です。
というわけで、コストを上げることなく、たくさん収納をつくる方法についてお伝えしていきたいと思います。

まず、収納を考える上でず知っておいた方がいいことが、収納の分量は「床面積」ではなく「壁面積」で考えなくてはならないということです。
例えば、間口91cm×奥行き91cmの収納と間口182cm×奥行き45.5cmの収納は床面積は同じではあるものの、棚の枚数が同じだとしたら、物が置ける量が2倍違います。
なぜなら、間口の広さが違うからです。
もちろん、間口が91cmの収納は、間口は半分であるものの奥行きが2倍あるため、奥に詰めて物を置けば、間口1m82cmの収納と同じ量の物が置けるということになります。
しかし、その収納は使いやすいでしょうか?
奥のものを取り出すために手前の物を取り出さないといけないし、元の位置に戻す時も一手間増えることになりますよね。
奥には滅多に使用しない物などを置くと思いますが、結果的に奥にある物の存在自体を忘れてしまい、なかなか使わない物なのにまた同じ物を買うことになることもあり得ます。
なので、単純に床面積を広げるのではなく、壁面を有効活用出来るかまで考えながら収納はつくるべきだというわけです。収納で大切なことは、「管理のしやすさ」ですからね。
特にリビング周辺は細々した物が多くなることから、管理がしやすい収納がないと散らかる原因につながります。
✔️行き過ぎた利便性
「回遊動線」は利便性がアップすることから人気はありますが、実は「収納量が低下する」というデメリットも秘めています。通り抜け動線にする「=収納の壁が減る」ということだからです。
例えば、3帖のウォークインクローゼットをつくったとして、この収納を通り抜け出来ない収納にした場合、合計約5.5m分の壁を利用することが出来ます。
しかし、この部屋を通り抜け出来るようにしたら、使える壁の量が半分以下の2.6mにまで減ってしまいます。
廊下をつくることによって2方向の壁が使えなくなるのです!
結果、いざ暮らし出してみると思っていたよりも物が収まらないという状況に陥り、結局、通り道に物を置いてしまい
通り抜け出来なくなる、ということも決して珍しい話ではないと思います。
なので、過度な最短動線を追求する必要もないのかなと思っています。平屋にすれば洗濯動線も短くなり、片付けや掃除だって楽になります。
というわけで、間取りを見る時には「いかに壁を有効活用出来ているか?」を見てみましょう。
この図面の見方が出来るようになれば、「収納が足りないかも?」という不安を払拭しやすくなり、余計なコストを払う必要もなくなります。
いざ暮らし出してみたら収納が足りなかったという事態を引き起こすこともなくなくなるでしょう。
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