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直射光の呪縛

2024年04月15日

家を建てる多くの方は、採光計画を立てる際に主に「直射光」に依存しようとします。

 

しかし、実際には、「直射光」だけに頼ることで、かえって住みにくい家ができ上がり、総コストも割高になります。

 

なぜなら、「直射光=南向きにこだわる」という傾向があるからです。

 

南向きにこだわると、土地代が高くなり、値引きも望めません。

 

また、明るすぎて眩しいため、カーテンやシャッターが必要になり、建築コストも上がります。

 

さらに、庭やウッドデッキを設置する際も目隠しや植栽が必要になり、さらにコストがかさんでしまいます。

 

このように、南向きにこだわると土地、家、庭の全てがコストアップしてしまいます。

 

自然と2階建ての家になる可能性も高まります。全ての部屋を南向きにしなければ家が暗くなると思っているとしたら、陰になる場所に部屋を配置することに抵抗が生まれるからです。

 

そして、望んでもいないのに出来てしまった庭(余白)の維持管理をしながら暮らし続けることになります。

 

かつ、使い慣れていない場合2階建ての家を上手く使いこなせず、片付けや掃除、洗濯に余分な手間を取られることになります。

 

そこで、「天空光」に注目する必要があります。天空光は、太陽光が大気中で乱反射した光であり、直射光ほどの明るさや眩しさがない特徴を持ちます。方向性がないため均一した採光を得ることが出来る光のことですね。

 

そのため、天空光を考慮することで、安定した採光を確保できます。

 

 

✔️直射光じゃなきゃダメなところと直射光じゃなくても良いところ

 

具体的には、部屋ごとに直射光が必要な場所とそうでない場所を考える必要があります。

 

例えば、リビングは直射光が入り過ぎると快適さが損なわれます。

 

一方で、洗面や脱衣は日光が少なくても問題ありません。

 

寝室や子供部屋も、常に太陽光が入り続ける南向きである必要はありません。

 

このように、部屋ごとに光の必要性を考慮することで、間取りに自由度が生まれ、より快適な住まいが実現できます。土地に合わせて日陰でも部屋を配置できることを知れば、よりフル活用した住宅計画が可能です。

 

つまり、「直射光」と「天空光」の両方を考慮することで、理想の住まいを実現できるのです。

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